数年前アメリカにいたころに、インスタントラーメン「中華三昧」の北京風塩拉麺をゆでて野菜炒めをのせて食べていた。中華三昧は韓国系のスーパーに行くと手に入るからよく買ってたのだ。
そのとき思ったのが「これってはつねの味に近くない?」。ただでさえたんめんはなかなか味に差を出しにくく、中華三昧はレベルが高い。もしかして有名なだけで家庭のラーメンと大差ないのか⁈を確かめるべくはつねへ。以前土砂降りのなか1時間待ちをして以来、人気店過ぎると敬遠していたので数年ぶりだ。
寒空の下震えながら待つこと40分。結論からいうと、やっぱりはつねはタンメンの絶対王者だ。
はつね(東京都杉並区)
店名がひらがなでかわいい~。西荻窪駅から徒歩1分。角にあるお店で紺ののれんが目印。午後3時すぎに行って10人待ちくらい。なにせ店内はカウンターのみ6席だから回転も速くはならない。ちなみに私が店内に入ってしばらくして終了となった。
店内には厨房を半分囲むようにカウンター席がある。メニューを見るとラーメンがいちばん上にある。ラーメン、ワンタン、ワンタンメン、そしてやっと登場するのが1番人気のタンメンだ。タンメン以外は醤油味だと思う。ワンタンメンもおいしかった記憶があるが、ワンアンドオンリーの味を求めるなら、タンメンがおすすめである。
ということでいってみよう。
タンメン 750円
野菜がたっぷりと盛り付けられて提供される。この野菜がま~うまい。特別な野菜を使っているわけでもなさそうなのに、すごくこだわってるのがわかる。野菜炒めも脂っこくなく、シャッキリしていて、絶妙の甘み、旨み。野菜が好きではない人はそもそもここには来ないかもしれないが、野菜嫌いの人にも食べてほしい。
そして極めつけが滋味あふれるスープ。鶏のダシにありがちな角のある感じもなく、やわらかい。そしてスープにも感じられる野菜。野菜ってダシが出るんだねとこのお店に来て初めて実感したことを憶えている。麺も塩ラーメンにしては太めで、これまたスープとよく合っていて好印象。
チャーシュートッピング+350円だとなんと禁断の1,000円超えだ。チャーシューは興味もないし、赤身ばかりの肉はパサパサした印象があるのでパスした。しかし同行者からちょっと分けてもらったら、これまたおいしい。脂身のない肉に、味をたっぷりとしみこませて作っており、噛むと味がしみだしてこの上ない旨みが広がる。タンメンがあっさりして軽い感じなのでモリモリ食べる人は迷わず頼むべし。
難点は食べ応えかな。私は決して大食いではないと思うが、お昼このタンメンだけだとおなかすいちゃう。かといってチャーシューだと1,000円超えだしな。
まあここにはビールが置いていないので、ビールを飲まないと思えばチャーシューなど安いものなのだが、トッピングの充実は期待したい。
久しぶりだったけど、けっこう待ったけど、行ってよかったと思える店。