ITの進化に比べるとかな～り遅い更新ですが。。。10月6日（木）「CEATEC JAPAN2016」へ取材に行ってきました。
広い会場。業種は多種多様で、村田製作所やTDKなどもいれば豆蔵や楽天のようなIT系の企業も。
会場は「CPS/IoTを支えるテクノロジ、ソフトウェア」「特別企画」「家エリア」「社会エリア」に分かれていたがIoT、AIを中心にチェック。
TE社 VR ハンググライダー
タイコエレクトロニクスジャパン（TE CONNECTIVITY）社。やっぱりVRって展示会ではわかりやすいから映えますな。
こちらはひときわ目立っていたTE社のハングライダーに乗ってVRを体験するもの。
HMDを装着して、大空をかけめぐり、時には火山のマグマの近くまで接近したりというダイナミックな体験ができるというもの。ところどころでTEの製品を搭載したロケットやら、人工衛星やら、船やらがでてきて「TEの製品っていろいろなところに使われているのねー」と知らしめるプロモーション仕掛けとなっている。
タイコエレクトロニクスはその名の通り接続技術に強みを持つ会社。CPUソケットやHDCコネクタも製造している。VRのHMDには高解像度の映像を軽量に伝送できるTE社のケーブルアセンブリ技術が盛り込まれている。ハングライダーにはTE社のコネクタやセンサーなどを使って制作した。
村田製作所 ワイヤレスモーションキャプチャシステム
とにかくスポーツIoTが花盛りだった今年のシーテック。写真のように白いパッチを体の各部分に取り付けてそのセンサーを無線で計測することで一流選手と比較し、自分のスイングフォームの修正点を見つけ出していく。このほかにも富士通は「3Dセンシング」を紹介。この3Dセンシングは赤外線センサーでゴルフスイングをチェックして診断するが、すでに体操やバスケットボールでも応用が進められている。
カワダロボティクス株式会社 NEXTAGE
TDKのブースで展示されていた産業用ロボットNEXTAGEは、カワダロボティクス社製のもの。多品種少量の加工に対応していて、必要なものをピッキングして加工している様子が紹介された。カワダロボティクスは、ヒトと協働するするロボット「コボット」を提唱し、産業用ロボットの開発を強みとしている。NEXTAGEは園山隆輔氏のデザイン。園山氏によると今のロボットには「ユーザーとの関係性が明確になっていない」という。確かにわれわれ一般人はロボットと「接する」というよりは珍しいものをみるスタンス。ちなみにNEXTAGEとユーザーの関係性は「弟子Io」だそう。確かに威圧感はないし、真面目そう。
nextremer AI-Galleria
最近のトレンドでいえばやはりAIも外せない。Nextremer社の「AI-Galleria」はOpen-CV、ディープラーニング、Core NLP、アクチュエーターといった複数の人工知能技術を利用した対話エンジン。話者の会話履歴やSNSなどから人格を分析してそれに合わせて応答してくれるというもの。
Nextremerは2012年10月創業の人工知能開発を行っている会社。量子アニーリングを用いた人工知能を早稲田大学を共同で開発している。今回のブースもひときわ大きく、気合が入っていた。
ノバルス 乾電池型IoT MaBeee
IoTが言うほど成果に浸透してないのは、まだまだ「なくても困らないもの」だからだ。でも乾電池はなくてはならないもの。そこに制御機能をつけてしまおうという発想がこれ。乾電池の形をしたIoT、「MaBee」だ。これを乾電池駆動の製品に装着すると、Bluetoothでスマホと連携して電池の電圧を1本につき0～1.5vの範囲でコントロールする。
嬉しいのは今手持ちのモノに装着できるということだ。電池で動くモノは多岐にわたるので用途も幅広くなる。IoTが身近なものでないなら身近なものをそのままIoTにしてしまおうという発想は今までなかった。
昨年までは「家電見本市」と呼ばれていたCEATEC JAPANでも今年は新製品のお披露目というよりは近未来の製品を身近に感じさせる傾向があった。大きなブースは目を引くが、小さなブースでかなりおもしろい技術がいくつかあった。来年もIoT中心におもしろい技術を発掘したい。