なんだかギトギトしているが、不思議とまた食べたくなる中毒性のある油そば。キングオブジャンキーというイメージを持ちがちだが、ギトギトがイヤで敬遠している大人にもおすすめできる店。
JR常磐線松戸駅周辺はラーメン激戦区。なんと朝から並んで食券を買うという「とみ田」や「むさし野」など名店が目白押し。その人気の一角が「兎に角」だ。写真の通り行列必至なのだが、この日は10人以上並んでいたと思うが、15分ほど並んで入れた。
並んでいる間に外に貼り出されたメニューを見て注文を決める。これがちょっとしたことなのだが、食券の前で悩まずすむのでとっても便利。
店内でもさすが人気店だけあって客さばきもスムーズ。
ガイドライン通り、温泉卵のとろ~りとした黄身もいっしょにじっくり混ぜて食べる。
極太のもちもち麺がたれによく絡んむ。かむと麺の弾力が感じられ、甘辛いタレあわせて食べるとタレの濃厚さが効いてくる。
チャーシューはやわらかいというよりは、肉の弾力と旨みをじっくり味わうことができる。
油そばだが、油っぽくなくすっきりアッサリ食べられるのが、こちらの油そばの特徴。ただ、その分個性が際立たないというか、優等生っぽい仕上がりで強い印象が残らない。
だから、ジャンキー油そばラバーには物足りないかも。
また、この店を油そば名店として不動の地位にしたのが割りスープだろう。スープはお店の人に頼むと持ってきてくれる。魚介の香り高く、豚骨の濃厚さが交わり、油そばを頼んだのにラーメン風も楽しめる。
これはきっと普通のラーメンも美味しいに違いない。
油そばを二度も三度も楽しめる仕掛け。これこそ名店の実力といったところか。