今までで一番衝撃的なビジュアルのラーメンだった。なんでもお店の名前は店主の愛娘である「りんちゃん」と「すずちゃん」からきているという。かわいいー。
りんすず食堂(東京都江東区)
都営新宿線大島駅の出口を出て新大橋通沿いにある。「大島?どこじゃそりゃ?」という人も多いかもしれないが(私も最近まで思っていたが)、新大橋通と交差する明治通りを南に行くと徒歩15分くらいで亀戸駅に着く、という位置関係だ。
店主は弟さんの蕎麦屋で修業をしていたが、「自分はラーメンに向いてる」と感じてラーメン屋をオープン。スープはその時の経験を活かし、枕崎産の荒削り鰹節を5時間かけて煮だした「かつお出汁」と1週間寝返した熟成醤油「かえし」をブレンドした日本そばのつけ汁がベースになっているという。さらに、鶏主体の動物系、昆布・干し椎茸の精進系を合わせたトリプルスープがこのお店の屋台骨だ。
このラーメンも弟さんのお店で出していた「すだちそば」をヒントに考案したらしいよ。
レモンラーメン650円 ⁺ とり天350円
予備知識なく頼んだら「なんじゃこりゃー!」と叫んでいたかもしれない、抜群のインパクト。こりゃインスタ映えしますなー。今の時代にあったラーメンといえるかも。レモンはお好みの酸味がでたら小皿に取り置く。そのタイミングなんかも丁寧に説明してくれる。
食べてみるとレモンの酸味とスープ、そして麺が文句ないバランスを保っている。鳥も醤油もいたずらに主張せず、全体としてコクのある味になっている。そしてこのレモンの酸味がまるで当たり前のように調和する。このバランス感覚、とってもイケる。なんだかビジュアルに目を奪われてしまうが、このラーメンは完璧なバランスを保った実力派だ。
さらにトッピングのとり天は⁺350円でオーダーできるのだが、なんと鶏肉1枚まるまる揚げている。しかも、めちゃおいしい。ブロイラーの臭みはなく、しっかりとした下味がついていて、カラリと揚げた衣がレモンラーメンにあう~!!
食べ残しはお持ち帰りOKでテイクアウト用のタッパとそれを入れる手さげのビニール袋も用意してくれる。なんて親切なんだろう。このとり天、持ち帰って夕食のお惣菜にしたけど、冷めてもおいしかった。という思ってもみなかったお得感も心憎い。
残念なのは、レモンを全部取り除くとトッピングが何もないことだ。普段は「ラーメンにナルトのっけて意味あんの?」とほざいている私だが、やっぱりラーメンってパーツ大事だよね。何にもないって寂しい。このスープに実力があるのは間違いないから別メニューにある普通のラーメンでもいいかも。
・・・といいながら「氷レモンラーメン」ができたと聞けば「なぬー!行かねば」と思ってしまうあたり、レモンラーメンの魔力おそるべし。
近所のママさんたちが赤ちゃんを連れて来ていたりと地元民に愛されるほのぼの感もいい。
その仰天風貌から「奇をてらっている」と思われてしまうのがなんとももったいないラーメン。