麺にこだわる群馬の雄。「らーめん芝浜」(群馬県桐生市)

何気なくテレビを見ていたら、このお店が紹介されていた。周辺はなんか見覚えある景色。

おおっ。私を育ててくれたふるさとではないか。こんな場所にラーメン店ができるなんて時代も変わったものだ。

国道が近いため、近隣にはうどんの「ふる川」など実力店あるが、この店も間違いなく全国の有名店と伍していける。

芝浜

芝浜_外観

芝浜は古典落語の演目のひとつ。酒好きで怠け者の魚売りが、妻に急かされて仕事に出かけると、大金が落ちていた。これで一生遊んで暮らせると大喜びでどんちゃん騒ぎをして朝目覚めると、大金は跡形もなくなっている。妻も夢を見たんだと言って取り合わない。我に返って身を粉にして働くがーー。という人情噺。時間にすると30分以上の大作だ。ラストが大晦日のシーンで、ざわついた後の静謐な空気が好き。

もともと周辺で工事をしている作業員の方をターゲットにしていたのか、朝7時から営業しており、ラーメンにハンバーグや親子丼をセットにした「米朝定食」「歌丸定食」などボリュームたっぷりメニューが揃う。これも落語つながりのネーミングだよ。

今や相当の人気店になっていて、休日昼なら1時間以上待つのではあるまいか。行くなら朝ラーがおすすめである。

ただしこのお店のウリであるこちらのメニューは10時30分からしか食べられない。

小麦三昧 1200円

自家製面で、原料にもこだわりをみせる。小麦三昧は、店主が磨きをかけた麺を3種のパターンで味わうというもの。

最初はまぜそば。

芝浜_まぜそば

細かくきざんだチャーシューとタレを混ぜて食べる。この針のような麺は舌をざらつかせる。小麦感半端なし。具材との相性もよい。

お次はつけめん。

芝浜_つけそば

見よこのつややかな麺を。この太麺を生醤油につけて食べるという、まさに麺の一人芝居。でもこのお醤油もすっきりとして味わい深かった。

ラストがラーメン。

芝浜_醤油

麺はもちろん、スープ、メンマ、チャーシューも優秀。スープは澄んだ味の醤油に鶏ガラのコクや昆布のまろやかさそして鰹節の香りが感じられる滋味あふれる味。ラーメンは塩と醤油から選べる。+200円で担々麺に変えることも可能。デフォルトは小どんぶりなのだが、担々麺は普通サイズ。まさにラーメンまみれ麺まみれ。

歌丸定食 1100円

こちらはかけそばとA4和牛ハンバーグ丼のセット。この時はプラス料金(値段は忘れてしまったよ)で担々麺に変えてもらった。
芝浜_担々麺

どっちかというと辛党なので、もっと辛くしてほしいマイルド担々麺。

芝浜_ハンバーグ

とってもとってもレア。それがまた柔らかい口当たりでさっぱり食べられて美味しいのである。

味噌ラーメン 850円だったと思う

芝浜_味噌
冬季限定の鍋焼き味噌ラーメン。小鍋をガスでガンガンに炊いてからラーメンを入れる。味噌のコクがあるけれども決してくどくない。ごぼうのダシがよく効いてる~!シャキシャキのニラのアクセントもよい。

スムージー 450円

芝浜_スムージー
かわいいイラスト入り。あらかじめ頼んでおくと食べ終わるころに持ってきてくれる。これを飲みながら帰路につく人多し。いちいち値段が高いが、いちいちうまい!

何ラーメンでも、ラーメンじゃないフードメニューでも、期待を裏切らない美味しさ。素材もよいと思うがそれ以上に店主の技量を感じさせる。ライダーの人はよくツーリングで近くを通るということなので、お近くに来たときにはぜひ。

プロフィール
提出用写真フリーライター 山際貴子 東京都中野区在住のフリーライターです。 IT系を中心に企業取材、インタビュー、コラム執筆を行っています。お仕事のご依頼はこちらからお願いします!→お問い合わせ

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